リーガルドラッグブームの薬

今週のニューヨーク・マガジンのカバーストーリーになっていたのが、「セルフ・メディケーテッド・シティ/ ホワット・アー・ユー・オン?」という記事で、これはリーガル(合法)な処方箋薬を自分のムードによって使い分けるニューヨーカーについて書かれたものだった。
この記事を読むまでもなく、昨今のアメリカではコカインやマリファナよりも処方箋薬の方がドラッグとしては遥かにホットな存在となっており、ワイノナ・ライダーが万引きで逮捕された際も、処方箋薬を所持していたことが問題になったし、人気TV「フレンズ」のチャンドラーことマシュー・ペリーも、処方箋薬の中毒となり、リハビリ施設に入院する羽目になった等、セレブリティの間でもその使用が蔓延しているのが実情である。今や うつ病治療薬、痛み止め、睡眠薬といった処方箋薬は、アメリカではレクリエーション・ドラッグとしてもてはやされる存在であり、ドラッグ・ディーラーでさえ こうした処方箋薬をスペシャルKやMDMAといったパーティー・ドラッグと一緒に販売する時代になっている。

この記事に登場する例では、「頭が混乱する程 やる事が山積していた時に、ADHD(注意欠陥障害)治療薬を飲んだら、全てを落ち着いて片付けることが出来た」として、「もしこれがコカインだったら、事態の収集がつかなくなるだけだった」とコメントされていたりする。
この他、レイプ・ドラッグ並みに強い睡眠薬でフラフラになって眠りに着くことを楽しむ20代の女性がいたかと思えば、別の登場例は「自分の恐れていることに直面して対処するなんて80年代の思想」と語り、「飛行機が怖ければ、睡眠薬で眠ってしまえば良いし、心配事があったら、薬で心配しない精神状態を作り出せば良いだけ」と、処方箋薬によって人生が軽く、心地好くなる様子を説明していたりする。

2年ほど前に出掛けたパーティーで、私がこの日初対面のラルフ・ローレンに勤めるアメリカ人の女の子と話をしていた際、彼女に「どんな男性が好みなの?」と訊かれたので、「自分でもどんな人が好みだか分からなくなってきているけれど、こんな人じゃ困るっていうリストなら沢山ある」と答えたところ「例えばどんなこと?」と彼女が興味を示してきた。そこで「煙草を吸う人、爬虫類のペットを飼う人、アルコールやドラッグやギャンブルの中毒」等と次々とリストを挙げていくと、彼女は途中まで笑って聞いていたけれど、私が「プロザックを飲んでいる人」と言った途端にその表情が変わって「貴女、それは難しいわよ」と言われてしまった。
プロザックとはアメリカで大センセーションを巻き起こしたうつ病治療薬、別名「ハッピー・ドラッグ」とも呼ばれるもので、ことにビジネスの世界では人に弱さを見せられないニューヨーカーは、うつ病にかかっていなくても、プロザックを摂取してテンションを上げて 仕事やパーティーに出掛けるというのは一般的と言われていた。
それでも当時 私の周囲にはプロザックを飲んでいる人は居なかった(少なくとも私は知らなかった)こともあり、彼女に「プロザックを飲んでいない人を探すのは難しい」と指摘されたのは かなりショックだったのを覚えている。彼女によれば「もし地下鉄の運転手やペンキ塗りでも良いなら、プロザックを飲んでいる人を探す方が難しいけれど、デートや結婚となるとストック・ブローカーや弁護士でしょ?プロザックを飲んでいない人なんて居ないわよ。」とのことだった。
私はこの時の彼女のコメントがあまりにショックだったので、後日、そのパーティーのホストだった女の子に、私達の会話について話してボヤこうとしたところ、彼女にも「Everybody's taking Prozac now!」とまたしても皆がプロザックを飲んでいることを諭されてしまった。そのホストの女の子曰く、彼女のボーイフレンドがプロザックを飲んでいるかは知らないけれど、「飲んでいても驚かないし、別に何とも思わない」のだそうで、私はプロザックというものが あまりにも寛大にニューヨーク・ソサエティでレクリエーション・ドラッグとして受け入れられているのにビックリしてしまった。
私がプロザックを飲んでいる人とデートしたくないと思ったのは、その人本来のパーソナリティーが分からないためで、例え明るく振る舞っていてもプロザックがそうさせているだけで、本当は気が弱く、気難しい人だったら困ると考えたからである。
でもプロザックという薬が、「うつ病治療薬」という実際の用途よりも「ヤッピー・ドラッグ」と呼ばれる、コカイン的ステイタスを獲得していたのは、かつてプロザックを処方していたのが もっぱらサイコセラピストで、1時間200~500ドルもの料金をチャージするようなセラピストから処方されるプロザックは、ある程度の経済力がある人でなければ手に入れることが出来なかったからである。
かつてはプロザックが独占していたこのハッピー・ドラッグ市場であるけれど、プロザックのパテント(特許)が切れたため、2年程前からはパクシル、ザナックス、アンティヴァン等類似した薬品が沢山登場してきており、今では「プロザックを飲んでいない人」というのは違った意味で探せる時代になってしまった。
かつてはパクシルのことを「Poorman's Prozac」すなわち、「貧乏人用プロザック」等と呼んでいたけれど、今ではこうしたプロザックの類似ドラッグは、それぞれ効果や副作用の度合いが異なることが認められており、ニューヨーカーはそれらを熟知して、自分の気分や用途によって使い分ける時代にすら入っているとニューヨーク・マガジンの記事は説明する。
ハッピー・ドラッグの最も一般的な副作用は セクシャル・サイドエフェクト(性的副作用)、すなわち性的不能で、このためハッピードラッグを摂取して、その上にセックスをしたいと考える男性はヴァイアグラを摂取することになる。これに代表されるように、処方箋薬を常用する人はその副作用に対処するため、また別の薬を摂取する場合も多く、その結果かなりの数の薬を1日複数回に渡って摂取する傾向にあるけれど、これを治療目的ではなく、自分の生活を楽にするために摂取しているだけに、多量の薬物を摂取するという重さが感じられないのが こうしたレクリエーション・ドラッグ・ユーザー達である。

リリー社のプロザックなど抗うつ剤は、あのバイアグラ同様に偽物が出るほどの世界的人気商品です。中国を経由してくるジェネリックは半額以下と破格の安さですが、やはり効果が全然違いますし危険なので辞めましょう。
抗うつ剤は高いと言っても日本の禁止薬物に比べれば破格の安さです。(30個入りで200ドル位)

佐藤貿易(アメリカ)
※プロザックの正規品が買える安心な会社です。

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